ニ、ニードルが・・・

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 先日、母のお気に入りのジャケットの脇のところがほつれたということで、あるお店で修繕してもらった。今日そのジャケットを着ていた母が「痛っ。」と袖口を見ると、なんと中からまち針の先が出ているではないか!!すぐに出そうとしたが、頭の部分が中につっかえて出てこない。なんじゃこりゃ〜!修繕してもらったときに、針を取るのを忘れていたんだ〜!
 これはすぐに取ってもらわなければ、とすぐにそのお店に出かけて行った。事情を話すと、「すぐにお直しさせてもらいますが、上に連絡をしてからでないといけませんので預からせてください。」とのこと。「明日には着られるようにご連絡させていただきますから。」そう言われ、どんな風にするのかいろいろな想像をしながら帰ってきた。「これで、別料金取られたらどうする?怒鳴り散らしてみる?」「でも、そんなことせんよね?」「このお店で使えるだけの商品券とかくれるのがありがちじゃない?」なーんて、女二人の話はろくなもんじゃないよね。ところが、この後の対応は私たちの想像を超えていた。
 約1時間後、連絡があった。「ただいまからお届けにあがってもよろしいでしょうか?」時間は9時半。え?いいのかな?と思いながらも、持ってきてもらうことにした。すると数分後、責任者らしい女の人と、針子さんと2人がやってきた。「このたびは、大変申し訳ありませんでした。」そう言いながら何度も深々と頭を下げる二人。あまりの恐縮ぶりにかえってこちらが申し訳なくなってきて「もういいですから。わざわざ届けていただいてすみませんでした。」とジャケットを受け取った。すると、「これ、気持ちだけですが・・・」そう言ってみかんを一箱。え??そんなのいいよ!!断ったものの、結局いただいてしまった・・・。
 どんな対応をしてくるのかと、気持ち怒り気味に帰った私たちだったが、思いもよらないていねいな対応に驚いてしまった。むしろ、感心してしまった。物をもらったからとかどうとか言うことでなく、その場で対応の早さ、謝罪の仕方が、お客である私たちにとって、納得のいくものだった。
 でも、服の中に針を置き忘れるなんて、それだけこのお店にとっては大変なミスだったんだろうな。もしもこれが病院で、おなかの中にメスを忘れたなんてことになったら、大ごとだもんな。ん〜なにはともあれ・・よかった。